伝わらない話をするのは、得意技です。

思ったより、それなりに動揺はしている。まあ、所詮他人事ですけどもね。思ったより、というくらいで、基本穏やかですとも。ただ、とてもここに書けるようなことは考えていないので、それは自分の日記帳にだらだらと書きなぐりました。それでも大したことは書いてない。


私は、判官贔屓という感覚は結構好きで、あと、ネロとパトラッシュを殺してしまうという衝撃のラスト改変に代表されるような日本人の美的感覚を愛しております。藤原道雅や義孝の和歌に心惹かれる感覚、伊勢物語で言うなら、えーと、月やあらぬのほうが筒井筒よりも美しいような感じとか、あとはそうだな、最近で言うなら、封神演義のラストもそう。*1 弱者が、抗いようのない強者(それは人間であったり、時間や運命などもっとどうしようもないものであったりする)に大切なものを奪われたり、もっと単純に、何かが欠けたり、何かを失くしたり。盛者必衰はさておき、諸行無常を嘆きながら、桜の散り様に感激する、そんな感覚が愛おしいと思います。ま、時代考証めちゃめちゃに話を展開させてますけども。


日本人にはずっと、そんな感覚が備わっていると思っている。満開に花開く時よりも、吹雪のように散りゆく時を美しいと感じる感覚。そして、「不完全」を愛する感覚。


だから、何がよかったのかなんて全然分からない。このあと、どうなるのかもさっぱり。ただ私は、美しいストーリーを描こうが、美しくない未来を選ぼうが、はたまた押し付けられようが、それでもエイトのことは、やっぱり好きです。

*1:受けた衝撃は、10年以上経過した今も色あせておりませんし、未だに消化しきれていませんが、それでも美しかったとは思う。ラストに限らず、あの漫画には全体を通してそういう「美しさ」があったから、未だに好きなのである。